「メキシコってどんな国?」
2026年サッカーW杯の開催国のひとつ、メキシコ。
一般的には、マヤ文明やアステカ文明、そして「タコス」に代表される食文化で知られる北米の国です。
一方で、マフィアや治安の話題でも耳にすることがあり、日本でも知名度の高い国といえるでしょう。
そんなメキシコは、サッカーでも世界的な存在感を放っています。
ワールドカップでは、7大会連続でベスト16進出を果たしたこともある、「サッカー強豪国」と呼んで差し支えのない実力です。
この記事では、メキシコのサッカーだけでなく、「どんな国なのか?」という視点から、歴史・文化・産業の魅力までをわかりやすくご紹介します。
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初心者の方も、サッカー通の方も、ぜひ楽しく読んでください。

メキシコってどんな国?
Embed from Getty Images- 国名:メキシコ合衆国(北米大陸)
- 首都:メキシコシティ
- 国土面積:1,972,550㎢
- 人口:約1億3000万人
- 言語:スペイン語
世界有数の観光大国
Embed from Getty Imagesメキシコは北アメリカ大陸の南部に位置し、日本からは直行便で約15時間。
時差も15時間ほどあり、まさに地球の反対側にある国です。
国土面積は約1,972,550㎢で、日本の約5倍。
その広大さゆえに、地域ごとにまったく違った自然や文化を楽しむことができます。
- 北部:乾燥地帯。荒野や山岳地帯が広がっています。
- 東部:メキシコ湾やカリブ海。透き通る海が魅力のリゾート地です。
- 西部:太平洋。美しい夕日とサーフスポットが多いエリア。
- 南部:熱帯気候。ジャングルや、遺跡が数多く残ります。
そんな多様な自然と歴史的建造物を目当てに、世界中から観光客が訪れるメキシコ。
年間の旅行者数は常に世界TOP10をキープしており、まさに“観光大国”といえる存在です。(参照:ELEMINIST)
Embed from Getty Images※世界遺産のグァナフォトの風景。
マヤ文明とアステカ文明の遺産
Embed from Getty Images※チチェン・イッツァ(マヤ文明)の写真。
メキシコの魅力のひとつが、古代文明の遺跡。
日本のTV番組でも、定期的に特集されている印象がありませんか?
古代文明の代表的存在が「マヤ文明」と「アステカ文明」。
どちらも高い建築技術と天文学の知識を持ち、ピラミッドや神殿を築き上げました。
- マヤ文明(紀元前1,000年~16世紀)
現在のメキシコ・ベリーズ・グアテマラ・ホンジュラス・エルサルバドルの5カ国のまたがって発展した文明。
暦や数学、建築技術が非常に進んでおり、石器だけで高度な文明を築き上げています。
「チチェン・イッツァ遺跡」など、複数の遺跡が世界遺産に登録済みです。(参照:テレメール進学) - アステカ文明(15〜16世紀)
現在のメキシコシティ周辺で栄え、神殿都市「テノチティトラン」を築きました。
当時の人口は20万人以上といわれ、ヨーロッパの都市をしのぐ規模だったとも。(参照:ナショナル・ジオグラフィック)
16世紀にスペインが侵入したことで文明は滅亡しましたが、遺跡や文化、宗教観は今もメキシコの各地に色濃く残っています。
タコスが国民食の「スパイス大国」
Embed from Getty Imagesメキシコ料理といえば、やはり「タコス」。
トルティーヤと呼ばれる薄い生地に、肉や野菜を包み、好みに合わせてチリソースをかけて食べるのが定番スタイルです。
メキシコでは、朝食から夜食までどこでも食べられる“国民食”とされています。
日本でもおなじみの「ブリトー」や「ナチョス」もメキシコが発祥の地。
香辛料やソースの種類が豊富で、辛いだけでなく、酸味や甘みを感じる料理も多いのが特徴です。
そんなメキシコ料理は、2010年にユネスコ無形文化遺産にも登録されました。
味だけでなく「家族や地域のつながりを象徴する食文化」として、世界に認められています。(参照:クラブツーリズム)
マフィアがいるから治安が悪い!?
Embed from Getty Images「陽気で明るい国民性」というイメージの一方で、メキシコは“治安の悪さ”でも知られています。
首都メキシコシティでさえ、裏道に入れば雰囲気は一変。
昼間でも一人歩きを避けるべきエリアも存在します。
その背景にあるのが、“メキシコマフィア”とも呼ばれる麻薬カルテルの存在です。
スリや盗難は日常茶飯事で、地域によっては強盗や誘拐が起きることも。
特に北部や港湾都市では、麻薬取引をめぐる犯罪が後を絶ちません。
外務省の海外安全ホームページでも、一部地域に対して「レベル3(渡航中止勧告)」が出されています。(参照:外務省HP)
ボクシングが盛んな国
Embed from Getty Images※サウル・アルバレス(愛称:カネロ)の写真。
メキシコでは、サッカーと並んでボクシングも国民的な人気を誇ります。
特に”軽量級”での存在感は際立っており、数多くの世界チャンピオンを輩出。(参照:SPAIA)
日本人選手が世界タイトルを懸けて戦う相手として、メキシコ人ボクサーの名前を目にする機会も多くあります。
メキシコってサッカー強いの?
Embed from Getty Images※2018年W杯でドイツを破った時の写真。
- 愛称:エル・トリ(トリコロール)
- FIFAランキング:14位(2025年10月時点)
- W杯出場回数:18回(2026年大会を含む)
- W杯最高成績:ベスト8(1970年、1986年)
メキシコ代表の特徴
Embed from Getty Imagesメキシコ代表は、FIFAワールドカップの第1回大会(1930年)から参加しており、これまでに通算18回出場。
体格が特別に大きいわけではありませんが、俊敏さ・ボールコントロール・連動性の高さは世界屈指。
粘り強い守備と素早いカウンターを得意とし、”ラテンの技術+北米の規律”を兼ね備えたチームです。
W杯ではベスト8進出をあと一歩で逃す大会が多いものの、1994~2018年大会にかけて7大会連続でベスト16進出。
「サッカー強豪国」と称されて然るべき実績です。
また、A代表以上に印象的なのがオリンピックでの強さ。
2012年ロンドン大会では金メダル、2020年東京大会では銅メダルを獲得し、育成年代から世界と互角に戦える選手を多く輩出しています。
日本との対戦成績
Embed from Getty Images通算戦績:1勝4敗1分(日本から見て)
唯一の勝利は1996年(3-2で勝利)。
それ以降は親善試合でも勝ち切れず、W杯本戦での対戦はまだありませんが、通算では大きく負け越しています。
また、メキシコは日本代表にとって「五輪でも立ちはだかる国」。
2012年ロンドン五輪の準決勝では1-3で敗北。
2020年東京五輪では、グループリーグで勝利したものの、3位決定戦で敗れ、再びメダル獲得を阻まれました。
国際大会での実績と安定感は、やはり“北中米の強豪”そのもの。
日本にとってメキシコは、越えるべき壁として存在し続けています。
注目選手
代表メンバーの多くがメキシコのリーグでプレー。
プレミアリーグやセリエAでプレーする選手もいるものの、欧州でプレー選手は少数派です。
それでも強いチームであり続けるのは、国内リーグのレベルの高さを物語っています。
ラウール・ヒメネス
Embed from Getty Images- 生年月日:1991年5月5日
- 所属クラブ:フルハム(イングランド)
- ポジション:FW
- 身長:190cm
- 体重:75kg
サンティアゴ・ヒメネス
Embed from Getty Images- 生年月日:2001年4月18日
- 所属クラブ:ACミラン(イタリア)
- ポジション:FW
- 身長:183cm
- 体重:70kg
※ラウール・ヒメネスとは兄弟ではありません。
※上田綺世とは元チームメイト。
エドソン・アルバレス
Embed from Getty Images- 生年月日:1997年10月24日
- 所属クラブ:フェネルバフチェ(トルコ)
- ポジション:MF
- 身長:186cm
- 体重:75kg
※ウェストハム(イングランド)からのレンタル移籍中。
メキシコのリーグは強いの?
Embed from Getty Images※パチューカでプレーしていた本田圭佑の写真。
名称:リーガMX
1943年に創立され、トップリーグには18クラブが参加。
強豪として真っ先に名前が上がるのは「メキシコBIG4」。(参照:ALL STARS CLUB)
- クラブアメリカ
- グアダハラ
- プーマス
- クルス・アスル
どのクラブも歴史と実力を兼ね備えていますが、サッカーファンならこう思うかもしれません。
「モンテレイとパチューカは!?」
近年の実力で見れば、モンテレイやパチューカはもちろん、ティグレスやクラブ・レオンも優勝争いに絡む強豪です。
これらのチームは国内にとどまらず、国際大会に出ても上位に進出する力を持っています。
ここまでで言えることは、メキシコのリーガMXは「Jリーグと同じくらいにどこが優勝するかわからないリーグ」。
そして、世界でも通用する”強豪揃いのハイレベルなリーグ”です。
※蹴り道FOOTBALLでは、『サッカーの放映権』についてまとめた記事を書いています。
「この国はリーグはどこで観れるの?」という疑問に解決できる内容になっています。
ぜひ一度ご覧になってください。

まとめ
メキシコ代表のW杯最高成績はベスト8。
さらに五輪では金メダルを獲得した経験もあるなど、実力は折り紙つきです。
それでも、どこか「サッカー強豪国」としての認知度はいまひとつ。
その理由は、有名選手が少ないからか。
それとも、W杯でベスト4以上の好成績が必要だからか。
いずれにせよ、自国開催となる2026年大会のメキシコ代表は、大会を盛り上げる“台風の目”になるはずです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


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