「コロンビアってどんな国?」
かつては”危ない国”というイメージが強かった南米の国、コロンビア。
コーヒーではお馴染みなのに、「麻薬」「カルテル」「治安最悪」という言葉がセットで語られる、どこか“怖い存在”だった印象があります。
しかし近年、治安は劇的に改善。
場所を選べば観光も楽しめるほど、明るさを取り戻しつつあります。
そして、日本サッカーファンにとっては忘れられない国でもあります。
「2014年クイアバの屈辱」。
4年後にリベンジを果たしたはずなのに、どうしても”2014年W杯”を思い出してしまいます。
この記事では、コロンビアのサッカーだけでなく、「どんな国なのか?」という視点から、歴史・文化・産業の魅力までをわかりやすくご紹介します。
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初心者の方も、サッカー通の方も、ぜひ楽しく読んでください。

コロンビアってどんな国?
Embed from Getty Images- 国名:コロンビア共和国(南米)
- 首都:ボゴタ
- 国土面積:1,141,748㎢
- 人口:約5,200万人
- 言語:スペイン語
太平洋とカリブ海
Embed from Getty Images1819年にスペインから独立した、南米北西部の国。
国土面積は約114万㎢と日本の約3倍。
そのうち約2/3をアンデス山脈が占め、標高の高い都市が多いのが特徴です。
首都ボゴダの標高は2,600mで、富士山の5号目と同じくらいの高さになります。
さらに地形は多彩で、
- 南部→アマゾンの熱帯雨林
- 西部→太平洋
- 北部→カリブ海
と、海×山×ジャングルの自然を一度に味わえる国でもあります。
ちなみに、太平洋とカリブ海の両方に面しているのは、南米ではコロンビアだけ。
コーヒー豆の名産地
Embed from Getty Images「コロンビアといえばコーヒー」。
そう言われるほど、コーヒー豆の生産地として有名な国。
生産量はブラジル・ベトナム・インドネシアに次いで世界4位。(参照:グローバルノート)
18世紀後半(西暦1750~1800年ごろ)からコーヒー豆の栽培がスタートとしており、現在もアンデス山脈付近で栽培中。(参照:UCC)
高地・昼夜の寒暖差・肥沃な土壌が、香りが豊かでバランスの良いコーヒー豆を育てています。
もちろん日本でも大人気で、コロンビアは日本にとって世界3位のコーヒー輸入先です。
せっかくなので、UCCのコロンビアコーヒーも掲載しちゃいます。
元・治安最悪の国
Embed from Getty Images1900年代後半は、「南米で治安が悪い国」といえば、真っ先に名前が出るほどに治安が悪かったコロンビア。
強盗やスリは日常茶飯事で、凶悪犯罪も珍しくない。
背景には、麻薬カルテルや密輸組織の存在があり、“麻薬取引の拠点”として世界的に知られていた時代でもありました。(参照:Yahoo NEWS)
しかし近年は政府と警察の取り締まりが進み、ここ数十年で治安は大幅に改善。
都市部や観光地では外国人旅行者も増えており、過去のイメージとは大きく変わりつつあります。
とはいえ地域差は大きく、危険なエリアが残っているのも現実。
2025年現在も、「麻薬」のことでトランプ大統領と揉めていたことも。(参照:BBC)
エスコバルの悲劇
Embed from Getty Images「エスコバルの悲劇」をご存知でしょうか?
1994年アメリカW杯にて、グループリーグ敗退を喫したコロンビア代表。
代表の一員だったアンドレス・エスコバルは、第2戦のアメリカ戦でオウンゴールを献上。
いわゆる、「戦犯」になってしまいました。
大会を終えて帰国すると、”エスコバルがバーで射殺される”という悲劇が起きます。(参照:讀賣新聞)
先でも述べた通り、1990年代のコロンビアの治安は最悪。
「国の代表選手が殺害された」という衝撃的な事件は、当時の”最悪の治安”を象徴する出来事と言えるでしょう。
アパレルメーカーの「コロンビア」
街を歩けば、たくさんの人が来ている「Colombia(コロンビア)」の服。
アウトドアブランドとして非常に有名で、登山のみならず普段着としても大人気のブランドです。
私はずっと、「コロンビアの会社なのかな?」と思っていました。
しかし、本社は”アメリカオレゴン州”。(参照:コロンビア公式HP)
コロンビア(国名)とは全く関係がありません!
社名の由来はアメリカとカナダの国境沿いに流れる「コロンビア川」から。
- アメリカ → ワシントン州、オレゴン州
- カナダ → ブリティッシュコロンビア州
どちらかといえば、「コロンビア(国名)ではなく、”ブリティッシュコロンビア州”」からとった社名と言えるでしょう。
コロンビアってサッカー強いの?
Embed from Getty Images- 愛称:ロス・カフェテロス(コーヒーを作る男たち)
- FIFAランキング:13位(2025年11月時点)
- W杯出場回数:7回(2026年大会を含む)
- W杯最高成績:ベスト8(2014年)
コロンビア代表の特徴
Embed from Getty Imagesディ・ステファノ、バルデラマ、アスプリージャ、ファルカオ・・・。
時代を超え、”世界的スター選手”を輩出し続けるコロンビア。
高い技術と身体能力を兼ね備え、個人でも打開できて・組織でも崩せるサッカー強豪国です。
W杯での最高成績がベスト8というのは少し意外ですが、南米の中でも「上位」とされる国。
南米No.1を決めるコパアメリカでは2001年に初優勝。
最近の成績も、2021年3位、2024年準優勝と、その強さは健在です。
日本との対戦成績
Embed from Getty Images通算戦績:1勝4敗1分(日本から見て)
日本とはW杯本大会で2度対戦しています。
まずは2014年ブラジルW杯。
前評判の高かった”ザックJAPAN”が1-4で大敗し、内容でも圧倒された試合。
日本では「クイアバの屈辱」と呼ばれるほどショッキングな光景でした。
そして、あの日のハメス・ロドリゲスは別次元でした・・・。
その4年後、2018年ロシアW杯でまたしても同じグループに。
「コロンビアが勝つに決まっている」という空気感もあった中、2-1で日本代表が勝利。
見事、リベンジを果たしています。
注目選手
Embed from Getty Imagesコロンビア代表のメンバーを見ると、”欧州と南米のクラブが半々”といった構成。
「欧州でプレーしてる選手が半分なら、あんまり強くはないのは・・・?」と思いきや・・・南米組はブラジル・アルゼンチン・メキシコの強豪クラブばかり。
むしろ、”プレー強度”に関しては南米勢の方が上回っているかもしれません。
そして、2025年現在もハメスロ・ドリゲスが”コロンビアのNo.10”としてチームを牽引しています。
ハメス・ロドリゲス
Embed from Getty Images- 生年月日:1991年7月12日
- 所属クラブ:クラブ・レオン(メキシコ)
- ポジション:MF
- 身長:180cm
- 体重:75kg
※2014-2019年にかけてレアル・マドリードやバイエルン・ミュンヘンでプレー。
ルイス・ディアス
Embed from Getty Images- 生年月日:1997年1月13日
- 所属クラブ:バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
- ポジション:FW
- 身長:178cm
- 体重:65kg
ジェフェルソン・レルマ
Embed from Getty Images- 生年月日:1994年10月25日
- 所属クラブ:クリスタルパレス(イングランド)
- ポジション:MF
- 身長:178cm
- 体重:70kg
※鎌田大地のチームメイト。
ダニエル・ムニョス
Embed from Getty Images- 生年月日:1996年5月25日
- 所属クラブ:クリスタルパレス(イングランド)
- ポジション:DF
- 身長:183cm
- 体重:69kg
※鎌田大地のチームメイト。
ジェルソン・モスケラ
Embed from Getty Images- 生年月日:2001年5月2日
- 所属クラブ:ウォルバー・ハンプトン(イングランド)
- ポジション:DF
- 身長:188cm
- 体重:k84g
コロンビアのリーグは強いの?
Embed from Getty Images名称:カテゴリア・プリメーラA
1948年にスタートしたリーグで、トップカテゴリーには20クラブが参加。
中でも有名なのが、アトレチコ・ナシオナルとオンセ・カルダス。
どちらもクラブW杯(旧・トヨタカップ)に出場した経験があり、日本のサッカーファンにも馴染みのあるクラブです。
とはいえ、南米といえばブラジル・アルゼンチンが圧倒的。
コロンビアはウルグアイ・パラグアイと並び、”南米2番手グループ”といった印象です。
※蹴り道FOOTBALLでは、『サッカーの放映権』についてまとめた記事を書いています。
「この国はリーグはどこで観れるの?」という疑問に解決できる内容になっています。
ぜひ一度ご覧になってください。

まとめ
世界的にみても、「サッカー強豪国」とされるコロンビア。
とはいえ、「超・強豪」ではないこともあり、W杯の優勝候補あげられることは多くありません。
いわば、“大本命ではない強国”。
大会前の予想では、地味に見られがちな国です。
しかし、2014年ブラジルW杯のようにチームが噛み合った瞬間、世界を驚かすだけの爆発力と個の破壊力を持っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!



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