「オーストラリアってどんな国?」
広大な自然を誇り、カンガルーやコアラといった動物でもおなじみの国。
時差が少ないこともあり、日本からの旅行先としても人気があります。
そして、サッカーにおいても日本人にとって“馴染み深い国”のひとつ。
かつては“格上”として立ちはだかっていたオーストラリアですが、いまではその立場も逆転しました。
互いに成長を続け、何度も激闘を繰り広げてきた両国。
オーストラリアはまさに、日本サッカーを語るうえで欠かせない永遠のライバル国です。
この記事では、オーストラリアのサッカーだけでなく、「どんな国なのか?」という視点から、歴史・文化・産業の魅力までをわかりやすくご紹介します。
「もっとサッカーが楽しくなる」をテーマに、ブログを書いています。
【10分以内】で、気軽に読める記事がたくさんあります。
初心者の方も、サッカー通の方も、ぜひ楽しく読んでください。

オーストラリアってどんな国?
Embed from Getty Images- 国名:オーストラリア連邦(オセアニア)
- 首都:キャンベラ
- 国土面積:7,688,287㎢
- 人口:約2,720万人
- 言語:英語
国土面積は世界6位
Embed from Getty Images南半球の”オセアニア”に位置する大きな国。
国土面積は日本の20倍以上で、世界で6番目の大きさを誇ります。
それだけに、地域によって気候や景色はまったく異なるものに。
北部は熱帯気候でジャングルが広がり、中央部は”アウトバック”と呼ばれる乾燥地帯。
南部や東部には四季があり、シドニーやメルボルンでは過ごしやすい気候が続きます。
国土の約3分の2が乾燥地帯ですが、都市部はとても快適で、暮らしやすい環境が整っています。
Embed from Getty Images※世界遺産のエアーズロックの画像。
先住民族も暮らす多民族国家
Embed from Getty Imagesオーストラリアは、もともとイギリスの植民地として発展し、1901年に独立して「オーストラリア連邦」となりました。
その後に「移民制限法」が成立し、俗にいう「白豪主義」の国に。
これは、「白人の移民はOKだけど、他の人種はNG」という、いわば人種差別のようなもの。(参照:世界史の窓)
70年以上にわたって「白豪主義」は続きましたが、1975年に「人種差別禁止法」が制定。
この法律をキッカケとして、オーストラリアは”多文化共生”への歩みを始めました。
現在では、オーストラリアの総人口の約30%が海外生まれで、200以上の国や地域からの移民が共存中。(参照:未来コトハジメ)
また、2025年現在も「オボリジニ」や「トレス海峡諸島民」という先住民族が、独自の文化を守りながらオーストラリアで生活しています。
カンガルー・コアラの国
Embed from Getty Images”オーストラリアの動物”といえば、カンガルーとコアラ。
カンガルーに関しては、国民の2倍にあたる約5,000万匹も生息しており、「さすがに多すぎないか・・・?」という声があがるほど。(参照:ナショナルジオグラフィック)
他にも、大人気のコアラをはじめ、エミューやウォンバット、タスマニアデビルなどの”珍しい動物”が数多く生息。
まさに、「自然と共に生きる国」オーストラリア。
広大な土地と多様な気候が、こうしたユニークな生態系を育んでいます。
Embed from Getty Images日本からの旅行客・留学生
Embed from Getty Images※世界遺産のグレートバリアリーフの画像。
日本から8~10時間で行けて、時差はたったの1~2時間。
時差ボケの心配も少なく、気軽に行ける”南半球の人気国”です。
世界最大の珊瑚礁「グレートバリアリーフ」や「エアーズロック」など、壮大な自然を一目見ようと、日本からも多くの観光客が訪れます。
また、治安の良さや教育水準の高さから、留学先としても世界的に人気。
留学生の受け入れは世界3位で、”英語圏で学びやすい国”として定評があります。(LIFE JOURNEY)
ラグビーとクリケットが強い!
Embed from Getty Imagesオーストラリアの国民的スポーツといえば、ラグビー、クリケット、そしてサッカー。
特に、ラグビーとクリケットは世界トップクラスの強豪です。
W杯での優勝経験もあり、世界ランキングでも上位にランクインしています。
そんなスポーツ大国の中で、近年は若者を中心にサッカー人気が急上昇しています。
競技人口の多さでも「サッカーがNo.1になった」と言われており、”新たな国民的スポーツ”としての地位を築きつつあります。(参照:日豪フットボールアクション)
オーストラリアってサッカー強いの?
Embed from Getty Images- 愛称:サッカールーズ
- FIFAランキング:25位(2025年11月時点)
- W杯出場回数:7回(2026年大会を含む)
- W杯最高成績:ベスト16(2006年、2022年)
オーストラリア代表の特徴
Embed from Getty Images体格の良い選手を揃え、「ロングボール一本」でフィジカル勝負。
かつてのオーストラリアは“力で押し切るチーム”であり、日本代表が苦手とする戦術でした。
しかし、2010年代後半からはスタイルを一新し、”パスサッカー”を志向。
スタイルを変更しても、W杯出場を勝ち取り続ける安定感は流石オーストラリア。
とはいえ、対戦相手としては、かつての”フィジカル勝負”の方が怖かったような気が・・・。
オセアニアを脱退し、アジアに加盟
Embed from Getty Images画像の上列にいる、オーストラリアの名選手たち。
特に人気だった、キューウェル(10番)とビドゥカ(9番)を覚えていますか?
当時、2人揃ってプレミアリーグでプレーしていた、世界的に高い評価を受けるアタッカーでした。
他のポジションにも”海外組”が揃う、まさに「オセアニア最強チーム」。
しかし、当時のオセアニアには「W杯出場枠」という大きな問題がありました。
当時のオセアニアのW杯出場枠は「0.5」。
いくら大陸予選を無双しても、最終的には南米や中米の国との「大陸間プレーオフ」に勝たなければ本大会に出られない・・・。
この非効率さが、オーストラリアにとって大きな壁でした。
そこで2004年に、OFC(オセアニアサッカー連盟)を脱退し、”AFC(アジアサッカー連盟)”に加盟。
その背景には、「アジアなら出場枠は4.5だから、W杯出場が現実的になる!」という判断があります。
その選択は見事に的中し、以降のオーストラリアはアジアの強豪国としてW杯常連の地位を築きました。
日本とのライバル関係
Embed from Getty Images日本とオーストラリアの関係は、まさに“アジアのライバル”。
印象的なのは、”2006年ドイツW杯のグループリーグ”での一戦。
「黄金世代(シドニー五輪世代)」を中心とする、史上最大級の期待を受けた日本代表が”衝撃的な逆転負け”を喫した試合です。
この試合で2ゴールをあげた”ティム・ケーヒル”は、その後の試合でも幾度となく日本のゴールネットを揺らしました。
2004年のアジア加盟後も、オーストラリアは幾度となく日本の前に立ち塞がります。
2009年には、オーストラリアの観客からこんな弾幕が。
「Nippon : Forever in our Shadow」
日本語訳すると、「日本は永遠に俺たちの陰」。(参照:サッカーダイジェスト)
本当に屈辱的な瞬間でした。
しかし、それ以降のオーストラリアとの対戦では、”10試合負けなし”の状態に。
しかも、日本サッカー史に残る試合は、なぜかいつもオーストラリア戦。
W杯出場が決定したのも、3大会連続で”オーストラリア戦”。
- 2011年アジア杯決勝戦(日本が優勝)
- 2014年W杯出場が決定した試合
- 2018年W杯出場が決定した試合
- 2022年W杯出場が決定した試合
「太陽と陰」の位置は完全に入れ替わりました。
2011年アジア杯決勝戦
2014年W杯本大会出場決定
2018年W杯本大会出場決定
2022年W杯本大会出場決定
日本との対戦成績
Embed from Getty Images通算戦績:11勝8敗10分(日本から見て)
W杯アジア最終予選や、アジア杯といった”重要な試合”でよく対戦するライバル。
一時期は負け越していた相手ですが、今では通算成績で日本がリード。
特に2010年以降では、”6勝1敗4分”と圧倒的に日本が勝ち越しています。
注目選手
Embed from Getty Images以前ほどの”個の力”はありません。
それでも、「アジアの強豪」であり、「日本のライバル」であることは変わらず。
欧州でプレーする選手の数も、約20名とアジアではトップクラス。(5大リーグの選手は少数)
また、Jリーグでのプレー経験がある選手も多く代表入りしています。
- ミッチェル・デューク
- トーマス・デン
- ジェイソン・ゲリア
- ミロシュ・デゲネク など
マシュー・ライアン
Embed from Getty Images- 生年月日:1992年4月18日
- 所属クラブ:レバンテ(スペイン)
- ポジション:GK
- 身長:184cm
- 体重:82kg
ジャクソン・アーヴァイン
Embed from Getty Images- 生年月日:1993年3月7日
- 所属クラブ:ザンクトパウリ(ドイツ)
- ポジション:MF
- 身長:187cm
- 体重:76kg
コナー・メトカーフ
Embed from Getty Images- 生年月日:1999年11月5日
- 所属クラブ:ザンクトパウリ(ドイツ)
- ポジション:MF
- 身長:183cm
- 体重:75kg
ジョーダン・ボス
Embed from Getty Images- 生年月日:2002年10月29日
- 所属クラブ:フェイエノールト(オランダ)
- ポジション:DF
- 身長:180cm
- 体重:83kg
ミッチェル・デューク
Embed from Getty Images- 生年月日:1991年1月18日
- 所属クラブ:FC町田ゼルビア(日本)
- ポジション:FW
- 身長:186cm
- 体重:84kg
オーストラリアのリーグは強いの?
Embed from Getty Images名称:Aリーグ
2004年に創立された新しいリーグで、トップカテゴリーには12クラブが参加。
レギュラーシーズンでの上位6チームがファイナルシーズンに進出し、年間王者を決めるというシステムです。
2012年にはデルピエロや小野伸二などのスタープレーヤーが集結し、大きな盛り上がりを見せました。
近年は日本人選手も増加傾向。
Jリーグで長年活躍した選手に”キャリアの晩年に過ごす場所”として選ぶ傾向があります。
また、「どこが優勝するのか予想が難しい」という点もJリーグと似ており、実際ここ10年間で5つのクラブがリーグタイトルを獲得するという群雄割拠の状態。
ただし、ACLでの戦績を見ると、「代表チームほどの強さはないかな?」といった印象。
2014年にウェスタン・シドニー・ワンダラーズがアジア王者に輝いたものの、それ以降はベスト16が最高順位となっています。(2025年11月時点)
※蹴り道FOOTBALLでは、『サッカーの放映権』についてまとめた記事を書いています。
「この国はリーグはどこで観れるの?」という疑問に解決できる内容になっています。
ぜひ一度ご覧になってください。

まとめ
日本にとっての永遠のライバル。
1つは言うまでもなく韓国。
そしてもう1つは、「オーストラリア」と答える人が多いのではないでしょうか?
W杯やアジア杯で、幾度となく名勝負を繰り広げた日本とオーストラリア。
その激闘の歴史は、これからも続いていくことでしょう。
そして願わくば、「太陽(日本)と陰(オーストラリア)」という立ち位置はそのままでいたいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!



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