「スイスってどんな国?」
『アルプスの少女ハイジ』の舞台としても知られるように、スイスはアルプス山脈に囲まれた、豊かな自然が広がる国。
また、「戦争に加担しない“永世中立国”」として国際的に信頼され、高級時計やチョコレートなどにおいては世界屈指のブランドを生み出してきました。
サッカーでは、統率のとれた守備力が大きな特徴。
その緻密さは、かつて“カテナチオ”で名を馳せたイタリアに匹敵するほど。
この記事では、スイスのサッカーだけでなく、「どんな国なのか?」という視点から、歴史・文化・産業の魅力までをわかりやすくご紹介します。
「もっとサッカーが楽しくなる」をテーマに、ブログを書いています。
【10分以内】で、気軽に読める記事がたくさんあります。
初心者の方も、サッカー通の方も、ぜひ楽しく読んでください。


スイスってどんな国?
Embed from Getty Images- 国名:スイス連邦(中央ヨーロッパ)
- 首都:ベルン
- 国土面積:41,285㎢
- 人口:約900万人
- 言語:ドイツ語/フランス語/イタリア語/ロマンシュ語
アルプス山脈に囲まれたヨーロッパの内陸国
Embed from Getty Images※アルプス山脈の”マッターホルン”の画像。
スイスはヨーロッパ中央付近に位置する内陸国で、面積は“九州と同じくらい”の小さな国。
国土の約2/3が山岳地帯で、その多くをアルプス山脈が占めています。
中でも有名なのが、イタリアとの国境沿いにそびえる標高4,478mのマッターホルン。
スイスを象徴する名峰で、世界中の登山家や観光客が訪れます。
地域差はありますが、冬には氷点下まで冷え込む場所も多く、夏でも涼しい気候が続きます。
永世中立国
Embed from Getty Images※ジュネーブの国連欧州本部の画像。
「どこの国の戦争にも加わらない」。
そんな”中立的な立場”を条約で認められているのがスイスの特徴です。
ナポレオン戦争後の「1815年ウィーン会議」にて、世界から”永世中立国”として正式に承認。(参照:讀賣新聞)
その後に起きた第一次世界大戦・第二次世界大戦でも、スイスは中立を貫きました。
この“中立国としての信頼性”から、スイスのジュネーブにはWHO(世界保健機関)の本部 や 国連欧州本部(UNOG) など多くの国際機関が集まっています。
豊かで治安も良い
Embed from Getty Images世界遺産の”ベルン旧市街”の画像。
スイス経済の中心となるのは、電力や製薬、金融業など。
一人あたりのGDPは世界トップクラスで、世界的にも豊かな国として知られています。(参照:World Invest)
物価は日本よりかなり高く、特に外食やサービスは日本の2〜3倍ほどに感じることも。(参照:SWISS learning)
その分、社会保障も充実しており、国民の幸福度ランキングでもTOP3に入るほど。
国民の満足度が高く、治安も安定しているため、「暮らしやすく、安全な国」として世界中から評価されています。
高級時計ブランドの数々
Embed from Getty Images「高級時計」と言えば、どこの時計をイメージしますか?
パッと思いつくのは、投資目的での需要も高いロレックス。
他には、「世界3大時計」と称される3メーカー。
- オーデマ・ピゲ
- パテック・フィリップ
- ヴァシュロン・コンスタンタン
それとも、オメガやタグホイヤーなどでしょうか?
驚くことに、これらはすべて “スイス発の時計ブランド” です。(参照:GINZA RAISIN)
スイスでは、16世紀(1500年ごろ)から時計の製造が始まったとされており、その歴史の長さは世界トップクラス。
そんな背景もあり、時計業界を代表する高級ブランドの多くがスイスにルーツを持っています。
ミルクチョコレート発祥の地
Embed from Getty Imagesフランス、ベルギーと並び、スイスは”チョコレート”で世界的に有名な国。
実は、私たちがよく食べるミルクチョコレートはスイスで誕生しました。(参照:Salon de Royal)
豊富な乳製品とチョコレートづくりの技術が組み合わさり、19世紀(1800年代)に世界初のミルクチョコレートが生まれたと言われています。
日本でも人気の「リンツ」や「レダラッハ」、「カイエ」などもスイスのブランド。
バレンタインデーやホワイトデーには、スイス産のチョコレートを送ったら喜んでもらえるかも?
アルプスの少女ハイジ
1974年に放送され、国民的アニメになった『アルプスの少女ハイジ』。
現在も認知度は高く、「クララが立った!」という名シーンは、日本人なら誰もが知っているのではないでしょうか?
ハイジといえば、広大な自然を駆け回るシーンや、ブランコに揺られる姿が印象的ですが、その舞台のモデルになったのは”スイスのアルプス地方”です。
さらに、原作小説『ハイジ』の作者であるヨハンナ・スピリもスイス出身。
アニメに描かれる自然豊かな風景は、まさに「スイスの景色そのもの」と言えます。
スイスってサッカー強いの?
Embed from Getty Images- 愛称:リ・ナティ(スイス国民)
- FIFAランキング:17位(2025年11月時点)
- W杯出場回数:12回
- W杯最高成績:ベスト8(1934年,1938年,1954年)
スイス代表の特徴
Embed from Getty Images第2回W杯から出場し、3度もベスト8に進出している古豪。
1970~2000年代前半にかけて、30年近くW杯本大会から遠ざかっていましたが、「サッカーが強い国」であるのは間違いなし。
2000年以降に限ると、5大会本大会に出場してベスト16進出は4回。(2002年大会は欧州予選敗退)
グループリーグ突破確率は脅威の80%を誇ります。
特に有名なのが、”組織的で規律のある守備”。
抜群の連携でブロックを形成し、簡単には崩れない“鉄壁の守備力”を武器としています。
スイスの実力を一言で言うと、「優勝候補にはあがらないけど、”強豪国”の1つ」といったイメージです。
無失点で終えた2006年ドイツW杯
Embed from Getty Images「スイスの守備」に関する代表的なエピソード。
それが、”2006年ドイツW杯での無失点敗退”です。
「相手に恵まれたのでは?」と思いきや、決してそんなことはありません。
同じグループでは、この大会で準優勝するフランスとも対戦し、ジダン・アンリ・リベリーといった超強力アタッカー陣を相手に完封しています。
2006年ドイツW杯での対戦結果(GL)
・第1節:vsフランス→△0-0
・第2節:vsトーゴ→○2-0
・第3節:vs韓国→○2-0
スイスは無失点のままグループリーグを首位突破し、ベスト16でウクライナと対戦。
延長戦まで戦い、0-0のまま突入したPK戦で惜しくも敗れました。
この結果、W杯史上初の「無失点での大会敗退」という前代未聞の記録を残すことになります。
Embed from Getty Images日本との対戦成績
Embed from Getty Images通算戦績:1勝1敗(日本から見て)
日本とスイスの対戦成績は完全にイーブン。
初対戦は2007年。
守備が強固なスイスを相手に、激しい打ち合いの末 日本が4-3で勝利しました。
直近の対戦は2018年で、こちらは日本が0-2で敗戦。
いずれも欧州で行われた試合で、日本国内ではまだ対戦がありません。
注目選手
Embed from Getty Images「スイスの選手」といえば、ジャカとアカンジ。
共に、アーセナルやマンチェスター・シティといった“世界的なビッグクラブ”で主力を務めた名選手です。
スイス代表のほとんどが欧州5大リーグでプレーしており、スイス国内組はごく少数。
「組織的な守備」が特徴のチームですが、個々の実力も非常に高く、世界基準の選手が揃っています。
グラニト・ジャカ
Embed from Getty Images- 生年月日:1992年9月27日
- 所属クラブ:サンダーランド(イングランド)
- ポジション:MF
- 身長:186cm
- 体重:80kg
※2016-2023年にかけて”アーセナル”でプレー。
マヌエル・アカンジ
Embed from Getty Images- 生年月日:1995年7月19日
- 所属クラブ:インテル(イタリア)
- ポジション:DF
- 身長:188cm
- 体重:91kg
※2022-2025年にかけて”マンチェスター・シティ”でプレー。
ダン・エンドイェ
Embed from Getty Images- 生年月日:2000年10月25日
- 所属クラブ:ノッティンガム・フォレスト(イングランド)
- ポジション:FW
- 身長:184cm
- 体重:79kg
ブレール・エンボロ
Embed from Getty Images- 生年月日:1997年2月14日
- 所属クラブ:スタッド・レンヌ(フランス)
- ポジション:FW
- 身長:187cm
- 体重:84kg
※2022-25年にかけて”ASモナコ”でプレー。
ヨアン・マンザンビ
Embed from Getty Images- 生年月日:2005年10月14日
- 所属クラブ:フライブルグ(ドイツ)
- ポジション:MF
- 身長:182cm
- 体重:75kg
スイスのリーグは強いの?
Embed from Getty Images名称:スイス・スーパーリーグ
1898年に創設され、トップリーグには12クラブが参加。
代表的なクラブは、FCバーゼルやBSCヤングボーイズ。
どちらも欧州カップ戦でも存在感を放っており、特にバーゼルはCLベスト16進出や、ELやECLで準決勝まで進んだ実績があります。
特に、FCバーゼルは”CLベスト16”に進出することもあり、ELやECLでは優勝も狙える実力。
また、日本人選手との縁も深く、かつては中田浩二や柿谷曜一朗がプレー。
現在は常本佳吾がバーゼルの一員としてプレーしています。
※蹴り道FOOTBALLでは、『サッカーの放映権』についてまとめた記事を書いています。
「この国はリーグはどこで観れるの?」という疑問に解決できる内容になっています。
ぜひ一度ご覧になってください。

まとめ
派手さはないけれど、着実に勝利をつかむ。
スイスのサッカーは、派手なスター選手よりも、組織力や堅実さを好む“サッカー通”にこそ愛されるスタイルと言えるでしょう。
もし今後、「攻撃面で飛び抜けたスペシャルな選手」が現れたなら・・・。
そのときは、スイスが“超・強豪国”の仲間入りを果たすかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!



コメント