「チュニジアってどんな国?」
「チュニジア」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、私にとっては2002年の日韓ワールドカップ。
日本が初めて「自国開催でのW杯出場」と「ベスト16進出」を同時に成し遂げた、あの歴史的な大会です。
その節目の試合で対戦したのが、まさにチュニジア代表でした。
サッカー以外ではあまり接点がないように感じる両国ですが、はたしてチュニジアはどんな特徴を持った国なのか?
この記事では、チュニジアのサッカーだけでなく、「どんな国なのか?」という視点から、歴史・文化・産業の魅力までをわかりやすくご紹介します。
「もっとサッカーが楽しくなる」をテーマに、ブログを書いています。
【10分以内】で、気軽に読める記事がたくさんあります。
初心者の方も、サッカー通の方も、ぜひ楽しく読んでください。


チュニジアってどんな国?
Embed from Getty Images- 国名:チュニジア共和国(アフリカ)
- 首都:チュニス
- 国土面積:164,000㎢
- 人口:約1,200万人
- 言語:アラビア語/フランス語
欧州にも近い北アフリカの国
Embed from Getty Imagesチュニジアは、1956年にフランスから独立した北アフリカの国。
地中海に面しており、イタリアまで”飛行機で2時間弱”で到着します。
国土面積は”日本の半分ほど”という小さな国ですが、地域によって気候は様々。
アトラス山脈のある北部は地中海性気候で、冬は雨が多く夏は乾燥ぎみ。
一方、南部はサハラ砂漠が広がる乾燥地帯で、昼と夜の寒暖差が大きいのが特徴です。
観光名所「カルタゴ遺跡」
Embed from Getty Imagesチュニジアの観光名所といえば、世界遺産の「カルタゴ遺跡」。
紀元前3世紀ごろに地中海で栄えた大都市で、古代の海洋民族の”フェニキア人”が作ったと言われています。(参照:阪急交通社)
ローマとの戦いで一度は滅びましたが、その後ローマ帝国の都市として再び発展。
いまも広い遺跡が残っていて、円形競技場などを見学できます。
首都チュニスの中心部や空港から車で20〜30分ほどとアクセスも良く、地中海を望む絶景とともに、古代の歴史を感じられる人気スポットです。
スターウォーズの撮影地
Embed from Getty Imagesチュニジアは、”スターウォーズの撮影地”としても有名な場所。(参照:Space World)
エピソード4『新たなる希望』やエピソード1『ファントム・メナス』において、多くのシーンがチュニジアで撮影されています。
撮影が行われたのは、南部のマトマタやトズール周辺。
砂漠や岩の地形を活かした風景が、「惑星タトゥイーン」の舞台として登場しています。
実際に映画の中でルーク・スカイウォーカーの家として使われた建物は、現在も宿泊施設「シディ・イドリス洞窟ホテル」として残されており、ファンの聖地として多くの観光客が訪れます。
その光景は、まさに”映画の世界”。
「アラブの春」が始まった場所
Embed from Getty Images「アラブの春」をご存知ですか?
「アラブの春」とは、2010年末にアフリカや中東で起きた”民主化運動”のこと。
失業や物価高への不満が背景にあり、SNSで情報が拡散されたことで大規模な市民運動へと発展しました。
この活動の起点になったのが、”チュニジアの若者たち”。
彼らの行動が多くの国に波及し、政権交代や社会変化を引き起こすきっかけとなりました。(参照:spaceship earth)
チュニジアってサッカー強いの?
Embed from Getty Images- 愛称:カルタゴの鷲
- FIFAランキング:43位(2025年11月時点)
- W杯出場回数:7回(2026年大会を含む)
- W杯最高成績:GL敗退
チュニジア代表の特徴
Embed from Getty ImagesW杯にはこれまで7回出場していますが、いずれもグループステージで敗退。
アフリカネーションズ杯では2004年に優勝しているものの、それも20年以上前の話です。
アフリカ勢らしい“爆発力”はあまりなく、近年は結果もやや低迷気味。
現状を考えると、「アフリカ3番手グループ」といった位置付けでしょう。
一方で、ヨーロッパとの距離が近いという地理的な強みがあります。
フランスのクラブ下部組織で育った選手も多く、現在でも欧州リーグでプレーする選手を複数輩出しています。
派手さはないものの、安定した守備と戦術理解度の高さが持ち味のチームです。
日本との対戦成績
Embed from Getty Images通算戦績:5勝1敗(日本から見て)
これまでの対戦では、日本が圧倒的に優勢です。
2022年のキリンカップ決勝では0-3で敗れたものの、それ以外の試合ではすべて日本が勝利。
直近の対戦は2023年。
神戸で行われた親善試合では、古橋亨梧と伊東純也のゴールで2-0で勝利しています。
そして最も印象的なのは、やはり2002年の日韓W杯での日本vsチュニジア戦。
森島寛晃と中田英寿のゴールで2-0の勝利を飾り、日本が史上初の決勝トーナメント進出を決めた歴史的な一戦です。
注目選手
Embed from Getty Images誰もが知っている”世界トップクラス”と言える選手はいません。
有名どころであげると、当時18歳にしてマンチェスターユナイテッドのトップチームデビューを果たしたハンニバルや、堂安律のチームメイトのスキリなど。
また、選手の所属クラブを見ると、「そこにチュニジア人いるのか!」と思うケースも少なくありません。
そして、Jリーグのガンバ大阪でプレーする”イッサム・ジェバリ”もチュニジア代表の一員です。
ハンニバル・メイブリ
Embed from Getty Images- 生年月日:2003年1月21日
- 所属クラブ:バーンリー(イングランド)
- ポジション:MF
- 身長:183cm
- 体重:74kg
エリス・スキリ
Embed from Getty Images- 生年月日:1995年5月10日
- 所属クラブ:フランクフルト(ドイツ)
- ポジション:MF
- 身長:185cm
- 体重:74kg
ハムザ・ラフィア
Embed from Getty Images- 生年月日:1999年4月2日
- 所属クラブ:レッチェ(イタリア)
- ポジション:MF
- 身長:180cm
- 体重:75kg
モンタサル・タルビ
Embed from Getty Images- 生年月日:1998年5月26日
- 所属クラブ:ロリアン(フランス)
- ポジション:DF
- 身長:190cm
- 体重:81kg
イッサム・ジェバリ
Embed from Getty Images- 生年月日:1991年12月25日
- 所属クラブ:ガンバ大阪(日本)
- ポジション:FW
- 身長:186cm
- 体重:84kg
チュニジアのリーグは強いの?
Embed from Getty Images名称:チュニジア・プロリーグ
1907年に創立され、1994年にフォーマット変更したリーグ。
トップカテゴリーには14クラブが参加しています。
このリーグはアフリカ屈指のハイレベルリーグとして知られ、CAFチャンピオンズリーグ(アフリカのCL)では、これまでに6回も優勝クラブを輩出。
その回数は、アフリカ全体でもトップ3に入るほどです。
- エスペランス・チュニス:4回優勝
- エトワール・サヘル:1回優勝
- クラブ・アフリカン:1回優勝
また、「有望株は欧州のユースでプレーする」という流れがある中でも、自国リーグから代表選手を輩出し続けているのがチュニジアの強みです。
※蹴り道FOOTBALLでは、『サッカーの放映権』についてまとめた記事を書いています。
「この国はリーグはどこで観れるの?」という疑問に解決できる内容になっています。
ぜひ一度ご覧になってください。

まとめ
日本が初めて”W杯ベスト16入り”を果たした際の相手がチュニジア。
通算成績でも日本が大きく勝ち越しており、苦手意識はほとんどありません。
一方で、世界的に見たチュニジアの評価は「アフリカの2番手グループ」といった位置づけ。
堅実で守備的なチームながら、欧州育ちの選手も多く、油断は禁物です。
それでも、現在の日本代表の実力を考えると、「勝たなければいけない相手」であることは間違いないでしょう。
W杯本大会で再び対戦する日が来たら、2002年のような快勝を期待したいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!



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